16型 SEIKOSHA RIGHT  15石3

縦位置でやや進むが概ね良好に稼働中

ヤフオクでまたもや見つけたSEIKOSHA RIGHT15石ですが、全く動かないジャンク品とのことでした。天真が折れていなければよいがと思い届いた懐中時計を見ていると、どうも長く動かしていないのかカビが生えておりもちろん油は干上がっていた。

幸いにも天真折れは無く、さらにテンプの状態は極上。それなら大丈夫と思いテンプを外しアンクルを動かすも全く動かない。

これほどの固着は初めてなので、無理に動かさずに油を挿しながらバラシて行く事に。すると凄い量の埃が混ざっておりそれが原因で不動になり無理に動かしたことによりガンギ車のホゾが曲がってしまったのでは?と推理した。香箱を開けるとゼンマイも折れておりかなり重症の個体だった。油で固着したガンギを慎重に外し長時間ベンジンに付けて入念に掃除した。各穴石に油分がこびりついておりきれいにしました。ゼンマイも予備があったので交換し動くようになりました。ケースはSKS RIGHTのオリジナルケースで経年劣化をそのままビンテージとして生かすくらいにやんわりと磨きました。ケースの中で立ててチェックしてもほぼ狂いなく稼働。これでSEIKOSHA RIGHTは4つとなりました。この個体は長針短針ともオリジナルです。2020.11.10


16型 SEIKOSHA RIGHT  15石2

姿勢差もなく順調に稼働中

何となくですが、最初に16石を見つけてから15石しか見つかりません。しかもSEIKOSHA RIGHTはテンションの上がるよい機械なので見つけると購入してます。文字盤はさすが90年経っているのでヤレていますが機械はきれいです。裏押さえの腕が折れていましたが予備があったので付け替えました。テンプの汚れがあったので全部ばらして掃除。快調に動いています。ケースもRIGHTと書いてありおそらくオルジナルでしょう。RIGHTは18金ケースもあるのですが見たことがありません。風防は手持ちから交換して実に美しい傾注時計に生まれ変わりました。2020.09.16


17型 SEIKOSHA RIGHT 16石

順調に稼働中

SEIKOSHA RIGHTは文字盤にRIGHTとだけ書かれている懐中時計とは全く違う時計です。高級セイコーナルダンと同じスワンネック

微動緩急装置を装備、EMPIREとは各部品の仕上げが全く違います。実際にばらしてみるとテンプの天輪も巻き上げヒゲの、温度調整付きです。昭和6年からの発売ですが、既に腕時計の方にスイッチしており販売の主流にはならなかったとの事です。

ヤフオクで購入しましたが写真が掲載されていなかったのが幸いし11000円で買えました。稼働品とだけあり、何も書いていない不親切出店者のおかげで通常4~5万?と言われている価格より大幅に安く手に入りました。しかも2番に石が入る16石仕様で

眺めても良しの素晴らしい時計!ナルダン以上に正確との事もあアリ、私の主力になる懐中時計です。筒カナも筒車もEMPIREとは共通ではありません。そしてEMPIREでは小鉄車しかありませんが、RIGHTは大鉄車もあります。昭和に入り19型SEIKOが出来、

明治期の設計のEMPIREはばらして組んでもやはり古い設計で数字が出ません。このナルダン式とRIGHTは昭和に開花する、SEIKOの高品質ムーブメントの先駆けとして素晴らしい記憶となるでしょう! 日差20秒です! 2020.06.19