17型 SEIKOSHA MINISTER 10石

姿勢差も少なく日差1分程度で稼働中

某オークションで裏蓋を開けた写真がなくMINISTERとの事のみの情報で購入。この場合、中身は全く違う時計であったり、精工舎でも他のムーブメントである可能性もあったが、10石のMINISTERであった。しかし10石は初めてでこれでMINISTERはコンプリートできた。分解掃除の過程、ムーブメントは綺麗だったのでせいぜい5回程度のOHしか受けていないのではと感じた。

何しろ、昭和9年からの製造なので既に85歳、そう思えば非常にきれいな機械です。懐中時計から腕時計に移行していったのは

おそらく戦後昭和30年頃だろうから、最後のOHが60年前という個体も少ないくない。むしろ昭和平成令和とずっと現役であった懐中時計の方が少ないと思われます。引き出しの中で眠ったまま50年以上・・・という懐中時計が状態が良くタイムマシーンから出てきたような輝き物もあります。この時計もそのような感じではないでしょうか。2021.05.14


17型 SEIKOSHA MINISTER 7石

立てるとテンプの動きがやや弱くなるが懐中するとほぼ誤差なしで稼働中

動いていますという事で購入したが、実際はテップがユラユラと動いているだけの状態でした。分解すると筒カナに錆があり、

2番車も曲がった状態だったので在庫部品から交換しました。写真2枚目の出来上がりの2番車と4枚目の2番車では色が違う事がお分かりだと思います。2番の芯が少しでも曲がるとそれに被せる筒カナと筒車が波打って打ってうまく針が刺さりません。

特にスモセコのビンテージ懐中時計では短針が6時の位置でスモセコに当たり時計が止まる原因になります。

文字盤側の錆が筒カナや裏押さえを水分によって錆びさせたことが分かります。MINISTERは先に15石モデルを手に入れたため、

7石でコンプリートです。しかし石が入ってないと地味ですね。2020.10.15


17型 SEIKOSHA MINISTER 15石 No2

順調に稼働

ヤフオクで1600円で購入したジュンクは天真折れがなく分解掃除して生き返るかと思いましたが、どうも天輪がアンクル受けに

擦って動きが悪い。天輪が斜めになっていることからやがてテンプ受けの石がおかしいと思い写真3のように分解すると、

やはり石が割れていたので、代わりの部品と交換し天輪やヒゲゼンマイはそのまま使って組むと大正解。やはり15石は

ルビーが美しくテンション上がります!ケースも他のものに交換、ただ元のケースの方がかっこいいので風防を交換して

また入れ替えるつもります。この懐中時計は当時最先端のステンレスケースを使っており、精工舎懐中時計図鑑の中にも

現物が載っているのですが、現存するものはすくないそうです。2020.07.07


17型 SEIKOSHA MINISTER  15石

順調に稼働中

SEIKOSHA MINISTERは戦前の精工舎懐中時計の中でもとりわけ人気のあったモデルです。昭和9年から製造されています!!

ムーブメントは昭和9年式EMPIREと全く同じです!しかしケースだけは17型ケースに入れているので一回り大きいです。

7石、10石、15石とあり15石の販売実績が高いという事です。SEIKOSHA RIGHTと比べるとオーソドックスな機械で

文字盤側の部品もEMPIREと共通であり、こちらの方が格下であることは明白です。銘々式と言っても精工舎のガンギ、4番

3番の受けは決して銘々になってなくくっ付いているのが仕様です。こうなるとやはりSEIKOSYA RIGHTの特別感が光ります。

MINISTERはEMPIREとほぼ互角の懐中時計と言ってもよいでしょう。2020.6/25


17型 MINISTER 15石 (文字盤はZELMA)

不動品

昭和9年式の最終形EMPIREが出た頃にMINISTERという少し高級バージョンのEMPIREに似た懐中時計が出ました。

地板は9年EMPIREと全く同じらしいですが、ガンギ、3番、4番の受けは銘々式になっています。

7石、10石、15石とあってジャンクの15石を購入、しかしかなり手が入っていました。特にテンプ異常だったらしく、

購入時点でテンプと天輪が外れており販売者も知ってたとは思いますが、全く何の情報も提示せずに売られました。

異常個所と思われるテンプの振り石、地板のテンプ石もかなり修繕しましたが文字板上で正常に動かせるにとどまりました。

この時計文字盤はZELMA(色々混ざってるからゼルマ混ぜる??)になっており角穴車だけがMINISTERとありますが、

そもそもZELMAには15石がないのでこれは間違いなくMINISTER15石だと断言できるのでありました。2020.06.05